僕はまた貴方に恋をする
例えば、その困り顔が好きなんだと伝えれば、貴方は真っ赤な顔をして言葉を詰まらせる。
あうあうと口をパクパクと開閉しては、きょろきょろと目線を泳がせて、しまいにはその可愛らしい瞳をぎゅっと強く瞑ってしまう。
例えば、無理をしていた事を知ってしまった貴方は、いつもの柔らかい笑みを消して少し不機嫌な顔を作る。
黙って僕を見上げてくる仕草がとても可愛らしいのに、その口から発せられるいつもよりも低めの声で僕の名前を呼ぶのは、流石の僕も冷や汗が流れるほどだ。
例えば、僕がちょっとしたくだらない事で怒った時、貴方はすぐに自分を責めるように涙を堪える。
きっかけは本当にくだらない、僕の嫉妬からなのに、僕に嫌われたくなくて必死に泣くまいとふるふると肩を震わせる。
例えば、別れるのが惜しくて、寮の門限ギリギリまで僕の手を離さないでくれた貴方。
怖い夢を見たと言って、離れる事が不安で、すがりつく様に僕から離れてくれなかったあの時は、不謹慎ながらも愛おしく思えた。
例えば、悲しい事があるとすぐに僕の所に来て、僕の腕の中で静かに泣く貴方。
それは感動ドラマや映画だったり、友達と喧嘩したり、僕達テニス部が都大会で敗退した時だったり、相手を想って泣く貴方がとても優しくて、とても尊敬する。
例えば、少しでも嬉しい事や楽しい事があると、貴方は満面な笑みを僕に見せてくれる。
まるでこっちまでが幸せになるような笑みは、さながら女神や天使の笑みよりも幸せにしてくれるのだろうか。
例えば、ちょっとした隙に、貴方にキスを一つ降らせる。
そうすると、顔を真っ赤にして、「へへっ」とはにかんだ笑みを見せてくれる。
そうして精一杯の背伸びで、僕の頬にキスをくれるのだ。
その行動一つ一つがどれも愛おしく感じて、
僕はまた貴方に恋をする
(おあいこだよっ)(そう言って照れる彼女を、僕は思い切り抱きしめるのだ。)
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某焼酎のCMより。
これって歌詞の引用になるんだろうか。
誰か知っていましたらこっそりと管理人に通報(←)してください。
観月さん視点での甘々は苦手なので、リハビリがてらに書き書き。
で、もはや観月さんじゃなくなったのは心の中で思っておいてください。
これが所謂バカップル!!←
Witten by Yukino Enka.
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